COLUMN 2016.05.23
個の力 組の力
美容師は言うまでもなく、技術があってこその職業です。
だからこそ職人気質なところも必要だし、 かといって、 一言も喋らずにただ、ただ、淡々とヘアスタイルを作っているだけではお客さんは真に楽しんで、満足頂ける事は少ないだろうと思っています。
施術における“技術”はその日の仕上がりは勿論、 その日からの過ごす日々に満足がいくのだと思うし、
会話や接客における“技術”はその日、美容室で、その日、その時の満足を高めるものだと思います。
その両方の“技術”が相まって、Londの掲げる理念のうちのひとつ
“素晴らしい技術” “素晴らしいサービス(おもてなし)”
に報いるのではないかと。そう考えています。
当たり前な事ですが、そうでなければお客さんのリターン率や、失客率の底上げにはなる訳はなくて、そこを無視していては他に努力をしようとも結果は見えている訳です。
ただ、 一般的には美容室業界では今、集客難と言われています。 つまり、お客さんがお店に来なくて困っていると言われています。
それでも Londでは本当に多くの顧客の方々、新規来店のお客さん達が予約が取れない程に賑わっています。
これは本当にありがたい事で、まずスタッフ達の結晶の形ではあるけど、
それでも、まだまだ、会社としてうち出している “ブランディング”によるところが大きいのかなとも感じています。
データ解析でみる数字、 実際のサロンワークの風景、 まだまだLondの目指すところはこんなものではないと本当に思うのです。
毎日多くの反省が個人個人からも挙げられ、素晴らしい内容の事も多々あります。
そして、それが本当にもっと速く、もっと深く、 改善され浸透していくのなら個人の成長速度が上がり、 店舗の速度が上がり、会社の速度が上がる。
そうすればお客さんにもっと素敵な時間を提供できる。 スタッフ一人一人のやりたい事の実現や理想的な美容室の在り方をもっと早く実現できる。 そう思うのです。
その強い思いをどこまで思って各々が毎日出勤しているのか、
どこまでその思いを引き上げる先輩がいるのか、 どこまでその思いを支える同期間があるのか。
これが、その思いが、原動力なのです。
勿論、会社としてその努力は当たり前、これからもその為の努力は一層、強めていくのですが、
それでも日々訪れる小さな問題や些細な出来事を解決していくのはそこにいる1人1人と、その側近の協調性。
あくまでも、“個”があっての“組”、なのです。
よく個人や集団の力の話などで例えられます 3本の矢の話がありますが、
これは1本の矢も3本集まれば強くなり、折れなくなる。 というもの、
しかし、仮に3本や5本が集まっても元々が、細く弱い木ならば、かける力を強めれば折れてしまう。
この話の前提としては単に集まれば丈夫にいれるという事ではなく、 1本でも衝撃に耐えうる力をまず持てるように磨いている上で、 その集合体ならば本当に強いのだと、そういう万全を期すことが何よりも大切なのです。
3本の矢を期待するでなく、まず1本でも大丈夫なように切磋琢磨していく事、成長する上でトップとしてもまた励もうと、書きながらそう思っています。
Lond ロンド 吉田牧人